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ウィンド小伝馬町ビル

所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町10−8

主要用途:事務所・店舗

構造:SRC

規模:地上8階 棟屋1階

​延床面積:676.52

企画・設計監理:丹青社+渡邉明弘建築設計事務所

設計協力:EOS Plus、テーテンス事務所

撮影:堀田貞雄

都市と繋がる耐震改修

 丹青社が推進する都心の中小規模ビルを再活性化する取り組み「R2(Real-estate Revitalization/不動産再活性化)」の一環として、小伝馬町に建つ築52年の事務所・店舗を再生するプロジェクト。既存建物は、IS値が0.3未満で大地震時に倒壊・崩壊する危険性が高い状態であり、かつ非常時に復旧・復興の要となる特定緊急輸送道路に接することから、都市の安全面からも耐震化が求められるストックだった。一方で、前面道路は交通量や幅員から工事での利用が制限され、大量の補強材を搬入しづらい立地だった。また、建物内のエレベーターも補強材の搬入に十分なサイズではなかった。

 このような状況に対して、私たちは「引き算」と「足し算」の両面から耐震化にアプローチした。即ち交差点に面する外壁について、全ての非耐力要素を撤去して構造フレームだけの状態にして屋内に補強材を設置した。こうすることで建物の自重を軽量化して必要な補強量を軽減し、同時に鉄骨ブレースを短時間で搬入できる経路を確保した。鉄骨ブレースがレイヤードされた既存開口と、ダイナミックに内外を繋ぐ新設開口、開口縮小して打設したRC耐力壁が併存する、時間性を帯びたファサードがもたらされた。また、基準階は新旧の開口による多様な屋内環境を活かし、一部フロアのセットアップオフィスを含むサステイナブルなワークプレイスとなった。

 さらに、設備計画は劣化したキュービクルやPS・EPSを含む全体を更新し、現代的なオフィスの仕様に向上させたことに加え、給水方式を変更することで建物重量を軽減させるなど「引き算の耐震化」と連動した内容とした。

 築50年の建物が、このようにして時間の重層性とWellnessを備え、次の50年を見据えたストックに生まれ変わった。

①IMG_2519.heic

既存状態​

IS値が0.3未満で必要な耐震性の半分も満たしていない状態だった

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既存内観​

2面接道するにも関わらず暗く閉ざされた環境だった

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工事中の状況​

新設した開口から鉄骨ブレースを搬入した

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